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めがねフレームの形状

めがねフレームには様々な形状が存在しています。

代表的な形状を以下にまとめました。

①ウェリントン :初心者でもとっつきやすいスタンダード
 1950年~1960年代のアメリカで、男性ユーザーに根強く支持された。現在でも世界的なスタンダードとなっている。
 レトロ人気も追い風になり、メタルフレーム、プラスチックフレームともに採用モデル数が多い。天地幅が深い逆台形をしているのが特徴。


②スクエア :最もポピュラーなスタイルの長四角形型
 海外では、短径や長四角形という意味の「レクタングル」が一般的。1990年代、全般的に玉形の天地幅が狭まり、ウェリントン型と区別するため、日本で作られた呼称という説が有力。
 シャープで折り目正しい印象を強めるため、ビジネスマンにも人気。


③ボストン :セレブ御用達で人気に火がついたパント型
 アイビーリーガーズという国産コレクションのモデル名に由来し、日本では1980年代に一般的な呼称として定着したとされる。海外では「パント」と呼ばれる。
 眼窩に合わせた形状として1920年代に生まれたといわれる。

④オーバル :表情の柔らかさを演出するスタンダード
 老若男女を問わずかけやすい卵型は、いつの時代にもスタンダード。現在では、ほかの玉型とのミックスアレンジでの提案が多い。


⑤クラウンパント :シャープな印象の上部と、やわらかくクラシックな雰囲気の下部
 クラウンパントの「クラウン(crown)」は「王冠」を、「パント(panto)」はフランス語で「ボストンフレームのような、丸みを帯びた逆三角形の形状」を意味する。
 フレームの上部を直線に切ったフォルムが王冠に似ていることから、「クラウンパント」と呼ばれる。


⑥ラウンド :原型ともいえるシェイプは正統派にして個性派
 オーソドックスにして主張も強く、愛好家も多い。シンプルゆえ、全体のバランスを調和させることが難しいとされる。

⑦ティアドロップ :アメリカ空軍制式パイロットグラスが出自
 "涙のしずく"を意味する垂れ目のデザイン。ブリッジを2本備えた「ツーブリッジ仕様」が多い。


⑧リムレス :レンズ周りにフレームがない
 素顔に近い印象を与える。ブリッジ&テンプルの2点で直接レンズを留める。別名、"ツーポイント"とも呼ばれる。


⑨サーモント :
左右のプラスチックフレームをメタルブリッジでつなぐタイプ。アンダーリムは通常、メタルを採用する。眉を強調した個性的でレトロな印象に仕上がる。

⑩多角形 :アンティーク眼鏡でも見かける伝統スタイル
 八角形(オクタゴン)や六角形(ヘキサゴン)の玉型。この形状へのリム加工技術は昔から存在するようで、19世紀には存在していたと記録される。
 多角形はスクエアより複雑で洗練された印象を与える。


⑪フォックス :目じりが吊り上がったキツネ目デザイン。
 1950年~1960年代、アメリカで女性ユーザーを中心に大流行した。別名「キャットアイ」とも呼ばれる。シャープな印象で顔の引き締め効果もあり、女性に多く好まれる。



⑫バレル :直線と曲線を組み合わせた適度な存在感
 文字どおり樽の様な形状を描く。天地リムに曲線が使用され、スクエア型よりも柔和な印象。直線と曲線の交流が適度な存在感を生む。

参考:この1冊でめがねの基礎知識が身につく!眼鏡の本(徳間書店)
参考:本格眼鏡大全2025(世界文化社)